塩見岳(3052m)

長野・静岡 2000.8.18〜19


  • 18日:塩川(8:08)→豊口山分岐→三伏峠(12:12)、烏帽子岳往復

  • 昨年夏以来1年ぶりに学生の時の先輩方と登る。
    当初の予定では7人で登る予定だったが、都合により全員で4人になった。
    飯田線の車中ではぐっすり眠り、まわりの景色は覚えていない。
    バスでも寝てしまったが、狭いダートの林道を走っているときに目が覚めた。激しい道なので夢かと思った。

    天気は多少太陽も見えるが、あまりよくない。三伏峠までの尾根登りはジグザグで、想像していたよりは急ではなかったが、同じような傾斜が長く続き、しかも全く展望がないため疲れた。
    三伏峠で宿泊手続きをし、離れの素泊り専用小屋で昼寝をする。
    少し天気が回復したので、烏帽子岳まで行ってみる。周囲は大部分が雲におおわれていたが、なんとか塩見の山頂まで見えた。山頂周辺の山も大きく、またハイマツ帯も美しかった。

    小屋に戻り夕食にして、7時半頃寝る。食事付きのほうは結構混雑していたようだが、こちらは半分くらい空いていたので、余裕を持って寝られた。
     

  • 19日:三伏峠(4:42)→本谷山→塩見小屋→塩見岳(9:08〜58)→塩見小屋→本谷山→三伏峠→豊口山登山口→鳥倉林道ゲート(15:20)

  • 翌日は4時に起き、塩見岳を往復することにする。4時前には多くの人が起きていたようだった。
    小屋で隣だった「みなみらんぼう」似のガイド率いるツアー客とほぼ同時に、暗い中出発する。塩見岳がよく見える。いい天気だ。
    三伏山を越え、本谷山の登りでは、前夜の酒が残っているせいか、苦しい。
    しかしトリカブトなどの花や、富士山などの展望に励まされ、なんとか本谷山へ。北側の展望が開け、雲海上に仙丈から農鳥までの南ア北部の山々が見渡せた。

    塩見小屋までは鬱蒼とした樹林帯の道がしつこく続くが、その先は稜線上の登りである。急な岩場でとても苦しい。
    意外に早く山頂に到着するが、南側にガスが湧き始め、さっきまで見えていた荒川三山が隠れてしまった。でも大部分は見えていて、富士山、仙丈、先月登った間ノ岳などの大展望が広がっていた。蝙蝠岳の三角形の山容が印象的だった。
     

    塩見岳の登りからの荒川岳
    塩見岳山頂から(間ノ岳、農鳥岳、広河内岳)
     下りも同じ道をたどる。みなみらんぼう似ガイドのパーティーは、下山後温泉とビールが待っているそうである。ペースが結構早いと思ったが、そういう理由があったのだ。
    我々は今日も小屋に止まる予定だったが、まだ早い時間だったこともあり、鳥倉へ下山することに決める。本谷山のあたりまで来ると、すっかり曇&霧で何も見えない。急いで三伏峠まで下り、小屋でタクシーを予約する。無線(有料)でタクシー会社と連絡をとっていた。

    鳥倉への登山道は最初は足場の悪いトラバース道であるが、全般的には楽である。前日らんぼうガイドが、塩川からの登山道の廃れを心配してると話していたのを思い出した。
    あっさりと林道に出ると、雨が降りだす。小雨の中ゲートまで歩き、タクシーを待つ。予約の時刻ちょうどに来た。目的の電車まで1時間と少ししかないことを運転手さんに告げると頑張ってくれ、55分くらいで駅に到着。その電車に乗れる。

    飯田線の伊那市を過ぎたあたりで車内放送があり「辰野で大雨になり、伊那松島で停車」とのことである。夜行で帰ることも考えたが、約1時間10分の停車でようやく動きだした。辰野でも40分ほど待たされたが、なんとか最終のあずさに乗れ、帰ることができた。

    今回、3000mを超える山だったにもかかわらず、森林限界を超えたのは塩見小屋〜塩見岳間と、烏帽子岳、三伏山の周辺だけだった(約2700mくらいが森林限界だろうか?)。他は暗い樹林帯の中で退屈であったが、半面その樹林帯の美しさ、南アルプスの山の深さを知ることができたように思った。
     

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