笊ヶ岳(2629m)

都道府県
山梨・静岡
日程
2008.6.14
天気
交通
コース
老平(4:22)→広河原(5:42〜55)→山の神(6:31)→桧横手山 (8:34〜44)→布引山(10:29〜43)→笊ヶ岳(11:56〜12:33)→布引山(13:32〜39)→桧横手山(14:47〜52)→山の 神(16:35)→広河原(17:08〜26)→老平(18:46)
気温
12℃(笊ヶ岳)
距離
21.6km


長年あこがれの笊ヶ岳。
梅雨の中休みということで、思い切って日帰りで出かけることにした。
他の方の山記録や、地形図上の標高差や距離から各ポイントでの大まかな通過予定時刻を設定し、万全の計画で臨む。

前日夜に仕事を終えた後、自宅に戻ってすぐに出発。高速の夜間早朝割引を使う。
甲府南で下りてから道を間違えるが、日が変わる前には老平に到着した。駐車場に他に車はいない。
4時にアラームをセットし、即、眠りにつく。
3時50分くらいに隣に車が止まったので目が覚め、そのまま起きて準備に入る。
この方は自転車で走れるところまで行くそうだ。

靴を履き替え、準備運動をしているうちに、次々と車が来て、一気に5台になった。
まだ夜が明けきってないが出発。
天気は良さそうで、遠くに布引山が見える。暑くも寒くもなく、気持ちよくスタートできた。

登山ポストに事前に作成しておいた届を入れる。
林道は一般車は入れないが、しっかりした道。思ったより早く林道終点となる。
ここから数分で廃屋があり、その先も歩きやすい道が続く。この道は昔は森林軌道があったらしい。
だが古くて揺れる吊り橋や、重量制限のある鉄や木の橋、シャワーのように落ちる滝の下の通過(傘があると良いかも)、ガレ場の横断など、気の抜けない道が広河原まで続いた。
途中で凄く早いおじさんに抜かれる。

広河原で沢を渡ることになるが、適当な場所が見つからない。
どうにか渡れるかな?と思った場所でチャレンジしたが、やはり落ちた。ここは靴を脱ぐのが正解だろう。
しばらく天気が良かったのに結構な水量だから、雨の後などは十分な注意が必要と思われる。

さて、ここからが笊ヶ岳の実質的な登りのスタート。標高差約1700mを一気に上がる道。
いきなりジグザグな道をぐんぐんと標高を稼いでいく。ゆっくりゆっくりと自分に言い聞かせながら、コツコツ進む。
それでも35分ほどで山の神に着いてしまう。まだペースが早い。

山の神から少し登ったあたりで左側の展望が開け、富士山が見える。あっという間に高いところまで来たなと実感。

新緑の中をコンスタントに上がっていくが、傾斜は最初よりは若干緩やかになった気がする。
足元にワイヤーが出てくるあたりで、また一人に抜かれた。

桧横手山の手前あたりは特に美しい樹林帯だが、ちょっと疲れが出てくる。
その桧横手山はあまりピークらしくなく、地図を見てなかったら通り過ぎてしまうかも。またガスの時は迷いやすそうな感じがした。
周辺には幕営スペースあり。水場もあるらしいとの情報もあるが、未確認。

桧横手山からは一旦少しばかり下ってから、また登りが始まる。
このあたりの足下には、白いイワカガミがたくさん咲いていて、ちょっとだけ疲れを忘れさせてくれた。
相変わらずの登りだが、傾斜が次第に急になり、道が上へ伸びているように思えてくる。
この付近で立て続けに2人に抜かれる。健脚な方が多いのか、自分が遅いのか…。それにしても急な登りが続く。

布引山から伸びる尾根に取り付くと、樹間から残雪の南アルプスがちらちら見え、疲れも吹き飛ぶ。
そこからわずかに登ると突然樹林帯を抜け、ガレ場の上に出て一気に展望が開けた。
スタートから約6時間での感動の瞬間。聖岳や上河内岳が目の前にある。

苦しさもあって時々立ち止まりながら、ガレ場の上を慎重に登っていくと、また樹林帯に入る。
ここから急に、残雪の上を歩くところが多くなる。
青薙山への分岐を過ぎて間もなく、布引山山頂。
老平からは標高差が実に2100m。誰もいない静かなピークで、ホッと一休みする。北側に幕営スペースあり。

ここで引き返してもいいくらいだが、予定通り笊ヶ岳まで進む。
布引山からはコルまで150mほど下る。あちこちで腐った雪の上を歩かねばならず、帰りはこれを登るのかと考えるとうんざり。
コルからの登りは、もう散々登ってきたせいか、苦しくはない。

右に小笊が見えると、間もなく笊ヶ岳の山頂。二軒小屋を朝3時にスタートしてきたというツアー客など10人以上で賑わっていて驚いた。
山頂付近のみハイマツに覆われていて素晴らしい展望で、南アルプスは鳳凰山あたりまでほとんど見渡せた。
ツアー客たちが去ると、山頂には自分一人。ちょうど昼飯にいい時間だったのでオニギリを食べ、ゆっくりと景色を楽しんだ。

誰もいない山頂から下山を始める。目の前の布引山が意外に高く見えるが、あれを登ってしまえば、あとはほとんど登りは無い。
あまりに静かなのでラジオをつけてみると、この日午前に発生した岩手宮城内陸地震のニュースの最中だった。
受信状況は良くないが、この先はずっとNHKを聞きながら下る。

布引山は山頂付近が南北に長く、残雪のせいもあって、山頂までずいぶんと時間がかかったように思えた。
布引山からガレ場に出ると、またすごい眺めだが、足下は切れ落ちてるので、ゆっくりと。

樹林帯に入ると、まるで垂直に見えるような下りで、振り返っても、よくこんな所を登ってきたものだと思った。
桧横手山に着き、腰を下ろす。ゆっくりと休もうと思ったが、スズをジャラジャラ鳴らしたうるさい人が来たので、早々に出発する。

このあたりから疲れのせいか、水の消費が早くなってくる。
足取りがものすごく重く、ペースがガクンと落ちた。

ずいぶん歩いたなと思ってきた頃に、大きな倒木が現れる。このまま道なりに行くと間違い。事前にネットで得ていた迷いポイントはここのようで、倒木から数メートル手前を左側に踏み跡に入ると、本来の登山道が見える。
登りの時には気づかなかったが、今回一番迷いやすそうな場所と感じた。

ここから山の神までは、登りの時のようなスローペースで下り、山の神にお祈りして歩き始めると、頭痛と吐き気で更に遅くなった。
下りでこんなにバテたのは初めてかもしれない。
ようやく広河原の沢の流れが見えた時はホッとした。

沢の脇の岩に腰を下ろして、水を飲みながらボーっとする。ここで持参した水分3リッターが空になった。
10分もすると落ち着いてきたので、靴を脱いで沢を渡った。わずかだが、足が切れるような水の冷たさだ。
靴を履いてまた休んでいると、だいぶ回復したので出発する。
一時はツェルトでのビバークも考えたが、どうにか歩けそうだ。

この先は比較的快調に進むが、シャワーのところは辛かった。
駐車場に戻ると、出発時の他の四台はいなくなっていた。

ヴィラ雨畑で汗を流す。
従業員の話だと、今年はクマが多く、被害もあったそうだ、
また、たぶん町の関係者だと思うが、定期的に登山道整備をされているとの話だった。感謝。

帰りは下部温泉から山中湖へ抜けようと思ったが、やはり甲府方面へ。
途中であまりに眠くて車を止め、一時間以上も寝てしまうが、高速がすいていて、11時過ぎには自宅に着いた。

写真等はこちら(「ヤマレコ」へリンク)
 
山行記録2008年